<平成14年10月22日(火曜日)>
呆気に取られつつ第一回口頭弁論を終えた私は、M弁護士に促されるままに東京簡易裁判所の真隣に在る
『東京弁護士会館』へと向かいました。
最初、弁護士会館の資料室(図書室?)のある階に上がったのですが、『この部屋は弁護士でないと入れない』
と言うので、暫く待たされました。
10分くらい待ったでしょうか、M弁護士が法律書のコピーを持って資料室を出てきたので、今度は1階の
自動販売機フロアーへ移動して話をする事になりました。
コピーは訴訟告知(第9回参照)についての法令で、具体的な
書き方について、丁寧に解説してもらったのですが、途中から今回の契約についての話になりました。
M弁護士は『今回の契約はどんな契約だったと思いますか?』と、私に問いかけました。
私は『全て電話や口約束だったので、ソバ屋の出前みたいな物ではないのでしょうか?』と、答えました。
しかし、弁護士流の答えは全く違った物でした。
『Aさん』が『Bさん』の家が燃えている所にたまたま通りかかったので、火を消すのを手伝ってあげた。
BさんはAさんに『火を消して欲しい』と依頼をしたわけではないが、契約が成立しているとみなす。
(BさんがAさんにお礼をする法律的な根拠?)
この解説には正直言って面食らいましたが、弁護士という商売の一端を垣間見た気がしました。
M弁護士は『(訴訟告知の)書類を私が出してあげてもいいですよ』と、言ってくれたのですが、
それが『善意』なのか『商売』なのか計りかねましたし、月末に入金があれば書類の提出も不要となります。
私はその旨を伝え、礼を言ってM弁護士とは分かれたのですが、
『今回は契約について勉強になったでしょう』
と言う同氏の言葉が心に残りました。
(確かにトラウマになりました)