私が『ノロジー・ホットワイヤー』の事を知ったのは田中むねよし氏の
自動車エンスー大河ロマン『BOLT'S AND NUT'S』の第8巻を読んだ時だった。
主人公(筆者)がロータス・エランで2度目のジムカーナに出る際、パワーアップの為に
取り付けたスペシャルなプラグコードである。
曰く、『ケーブルの特殊構造により点火時間を凝縮する事でスパーク力を
増加させるので結果として強い火花が得られる』との事。
原理は良く分からないものの、オンボロ2cvに乗っている者の一人としては気にならないはずが無い。
しかし、何かしようとする度に『予算』に苦労する。
『取り付けると効果絶大』と言う類の製品はそれなりの金額
になる事が多いから、『お金を掛けずに楽しむ』と言う私の主義から外れてしまうのだ。
されど、それでも気になって仕方がないのであれこれ検索を掛けてみると、『ホットワイヤー的』な
物を自作するというコンテンツに複数ヒットした。
しかも、それらを読んでみると、非常に安価かつ簡単に作れそうだと言うから面白い。
Webで見かけた『ノロジー・ホットワイヤーもどき(以下偽ノロジー)』の基本構造は
既存のプラグコード(ハイテンションコード)を網アース線などで被い、GNDに落とすといった物だ。
何故それで火花が強くなったりするのかは良く分からないが、本家もそんな構造だというから仕方が無い・・・
ただ、プラグコードはシリコーンやビニールなどで電気的に絶縁されているが、
その一部は被覆を通り抜けていると言うもの事実だ。
点火タイミングの調整をする際に『タイミングライト(ストロボ)』を使う事があるが、
バッテリーにプラスとマイナスをつなぐ以外にもう1本のクリップをプラグコードに挟んで
点火をモニターする仕組みになっている。
よくは分からぬが、そういった漏れ出てしまう電磁波を点火の際に有効利用するという事なのだろう・・・
・・・と、まあ、意味があるのか無いのか全く分かっていないが、所詮は『駄目で元々』だ。
電気回路的には全く関係ない構造なので毒にも薬にもならなくて当たり前。
少しでも効果があれば御の字である。
そんな訳でFBMを目前に材料をチャチャっと集めて、試してみる事にしたのだ。
電材屋さんで買ってきた部品