夏の空騒ぎ(エンスト編)

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平成17年7月16日(土曜日) くもり

久しぶりに我が家のポンコツ車に大事件が勃発した。

その夜は早々にキャンプへ出かけてしまった両親に代わって兄貴を駅まで迎えに行く事になった。
普通に駅でピックアップして実家に降ろし、『明日の朝の送り時間』を聞きつつ帰路に着いたのだ。

ところが、近所の床屋の角を曲がる直前に突然エンスト。
「妙だな」と思いつつ惰性で車を脇に寄せてイグニッションキーを捻(ひね)ると、セルモーターは 勢い良く回るのにも拘らずエンジンが掛かる気配が無いのだ。

幾ら昼間が暑いからといっても夜9時を過ぎているし、自宅→駅→実家の走行時間だって、 せいぜい30分がいいところだ。
昼間のパーコレーションにしたってその前触れが必ずあるのに対して、今回のエンストは正に突然なので 訳が分からない。

訳が分からないが、車を放置して帰るわけにも行かないので、同乗していた奥方と共に自宅までの 5、600mを押して帰る事になった。
その間も何度かボンネットを開けてあちこち触ったり、押しがけを試みたりしたが、結局ポンコツ車が 目を覚ます事は無かった。

兄貴に『2cvが止まったので明朝迎えに行けない』と、メールを打ったのは10時近くになっていた。


平成17年7月17日(日曜日)晴れ

日曜日なので一応休み。
夜には東邦酒場にて福田探偵を交えたオフ会があるので、それまでは家で雑用をする事にした。
正確に言うと、ポンコツ車が目を覚まさないので買い物も自転車で行ける範囲に限られたからだ。
それに、久しぶりの大トラブルなので、「ついに買い替えか?!」と気が滅入るばかりだった。

しかし、車を買い替えるにしてもポンコツ車をどうにかしないといけない。
『たまに止まるが一応動く車』と『原因不明で動かない車』とでは雲泥の差がある。
夕方までは大した時間が無いが、悪あがきをする事にした。

私はこの手の作業の素人ではあるが、現状として
1. セルは回る → バッテリーOK
2. キャブに燃料は着ている → 燃料ポンプOK
3. テスターで当たる範囲での通電はOK
全くプスンとも言わない事からもキャブのつまりなどを含めた燃料系の故障では無く、電気系統が怪しいと 睨み、スパークプラグをチェックしてみた。
しかし、燃料で濡れているわけでもないし、カーボンで被っているわけでもない・・・・

最終的には奥方に手伝ってもらい火花が飛ぶか否かの確認をする事にした。
ところが、何度確認しても火花が飛ぶ気配が無い。
少なくともコイルまでは電気が来ていることは確認しているので怪しいのは『イグニッションコイルそのもの』 ではないかと結論付けた。
しかし、初期レストアの時に交換してから大した時間も経っていない気もするし、例のオイル漏れも 見受けられないので少々解せない。
解せはしないが、スペアを持っているわけでもないので確認のしようも無い。

実にトホホな状態であるが、この日はこれ以上どうする事も出来なかったので近所のマツダディーラーで マイナーチェンジ後のデミオを冷やかしつつ東邦酒場に行く事になった。


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