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風化した幌の雨漏りを止めつつ、これ以上の風化を止める方法として考案したのが『ゴムのり』であった。
これは身内にウェットスーツの職人がいる為、タダ同然で材料が手に入るから・・・ってのが理由のひとつだ。
漂白が終わり、生地が乾燥してからゴムのりの塗布作業を開始したが、幌は心底風化しているので
荷造りテープで仮止めしていた部分に薄い布地でパッチを当てながらの作業だ。

[写真:幌へのゴムのり塗布]
ゴムのりを塗り広げつつ、破れた部分にはパッチを当てていった

さて、刷毛が1本しかないので作業はもっぱら奥方となってしまった。
このまま手を空かしているのも何なので私は私で別の作業をする事にした。
考えた挙句に着手したのは、実に情けないが方向指示器の修理であった。

方向指示器の電極が腐食が元で折れたのはかれこれ半年も前の事。
近接する方向指示器が点いていたのを良い事に放置し続けていたのだが、左右で点滅の早さが異なるので 気にならないはずも無い・・・

実際の作業と言えば、ランプのユニットを一度取り外し、電極になる部品を埋め込むだけだったのだが、 イザ始めてみると電極を止めていたボルトが固着していて回らないのだ。
このボルトはランプユニットの軟質プラスティックが『回り止め』になっている位なので、そもそも 力のかかる場所では無い。
にもかかわらず、頑丈に錆びが固着しているので回り止めを取り越えてボルトは回り続ける・・・・

逆に言うと回り止めが無ければ普通の工具を使う事が出来るのだが、ボルトの頭が奥まっているので ラジオペンチで無理やりにクランプするのが精一杯だった。
結局、1本のボルトを外すのに大層な時間を使いながらも、電極に使えそうな金属板が見つからなかったので アルミホイルを丸めて作ったインチキな代用品で間に合わせる事にした。
[写真:方向指示器の修理]
我ながら実にいい加減な作業だが、点灯しないよりは遥かにマシだ・・・

私がインチキな作業を終えた頃、奥方の作業も概ね終了した。
これで原理的(?)には雨漏りが激減し、幌の風化もある程度止められるはずである。

ところが、ゴムのりが乾いたので幌を閉じようとしたのだが、ノリの収縮して閉じなくなってしまったのだ。
元々閉じにくかった上に強い力を加えると容易に裂けてしまう状態だったので辛うじて幌を閉じるだけで 大層な時間が掛かってしまった。
(最後には金槌とドライバーでこじ入れた感じ・・・)

しかも、閉じた幌を内側から眺めると新たに裂け始めた箇所も散見できたので、この作業が 成功だったかどうかは可也怪しいかもしれない。

少なくとも金輪際開けられない事だけは確かだ。
トホホ・・・


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