Page03:外車料金考

平成18年01月13日(木曜日)

午前中、仕事をしていたら携帯電話が鳴った。
登録をしていない番号からだったものの、直感的に昨日の自動車屋さんだと思って直ぐに出た。
すると『こちらxx自動車と申しますが』というくらいで自動車屋さんなのは間違いないが、どうも聞き覚えが無い・・・
続けての説明を受けてようやく見積もりを依頼した『ヤ○ト車検』である事が分かった始末だ。

車検屋さんは開口一番『車検、もうお済ですか?』と聞かれたので当然「ええ、もう出しました」と答えた。
しかし、電話をくれた車検屋さんは地元にある業者なので西新井に持ってゆくよりよりも遥かに近いのだ。
そこで今回は無理でも次回の事を考えて費用について聞いてみた。
ところが
『では、お客様のお車は何でしょうか?』
と、信じられない事を言われてしまった。
携帯電話に連絡を入れてきたという事はWebにて入力したデータを元にしているのにも拘らず、 名前と電話番号しか分かっていない様子なのだ。

仕方がないのでメーカーと車名、車両区分と重量を伝えたところ
『ざっと10万円くらいです』と言う答えが返ってきた。
これにはリサイクル料金は含まれていないので更に約1万円プラスとなるので、正直言って安いとはいえない。

まあ、それでもディーラーに出すのよりは安いし、他でも同じような見積もりを出すところがあるので 驚きはしなかった。
しかし、その原因を聞いたら腹立たしくなった。
『外車なので1万円上乗せをしている』と、言われたからだ。

確かに車検業者を検索していると『外車料金』と言う物にチョクチョクお目にかかる。
しかし、5千円でも高いと思っているのに1万円も自動的に取るのであれば、それ相応の理由が聞きたくなった。
すると、営業さん曰く『外車はやり慣れないので、概して技術的な理由です』と言われたのだ。

だが、余程車について疎い人で無ければこの説明は鵜呑みにする事が出来ない。
否、知っていればいるほど納得のいかぬ理由と言える。
この論法を日本車に当てはめると、スズキ・アルトとトヨタ・セルシオは整備する上で技術的に差が無と いう事になるからだ。
確かにオイル交換などの日常点検レベルでは同じと言えるかもしれないが、同じメーカーの同じ名前の 車でも年式によっては大きく整備性が異なるだろうし、メーカーが違えば設計思想は全く違っているはずだ。
それを十把一絡げにするのは極めて乱暴と言うか、『技術的な理由』を口にするには余りも浅はかだ。

百歩譲って作業に着手した結果として『難しかった故の技術料』なら納得がいかぬ事も無い。
ネジを数箇所外す程度の整備とエンジンのタイミングベルトを交換するレベルの整備が同じであろう筈は無い。
しかし、今回の場合電話の相手は車を見ていない上に2cvについて全く知らないようだ。
それにも拘らず技術云々を口にする事が出来るとしたら透視能力と予知能力のある超能力者に思えてしまう。
(勿論そんなはずは無い・・・)

私は『外車料金』と言う物にチョッピリ頭に来ていた事もあり、「外車というだけで本当に整備性が悪いのか」 と、問い正したら『フォルクス・ワーゲンあたりは国産車よりも整備性がよいと言う事を聞いたことがあります』
と、答えたのだ。
結局のところ、日本において外車は特殊な扱いを受けることが多いのは『外車は壊すと高く付く』と 言う迷信から来ていると思えてならない。
ディーラーの直轄工場と違って街の自動車整備工場の技術レベルにはバラツキがある。
知識が浅い上に勉強しようという意識が無い輩の場合、触らないでよい場所を弄って壊してしまっう事が ありえる。
その時、国産車であれば部品を入手するのは容易(たやす)いが、外国者の場合ベラボウに高く付いたり、 時間が掛かってしまうのを嫌っているとしか思えない。

まあ、値段を聞いていた時点でその店には興味が無くなったので直ぐに電話を切ったが、 軽自動車以下のポンコツ自動車でも外車であるには違いないと暫く感慨にふけっていた。

(2008-01-18:曜日が間違っていたので修正)


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