発注!『給料の3箇月分号』!!
『乗り出し』40万円で2CVに乗れる!?
私は予想以上の安値の提示に、頭がクラクラしました。
実はそれ以前に
「『乗り出し』60万円くらいで2CVは手に入りませんか?」
と、ある人にメールで尋ねたところ
「・・・個人売買でも当たったら?」
という返事があったのでした。
このメールをベースとして考えれば
『60』
でも相場からすれば十分に安い上に、
『40』
は全く予想もしていなかった数値でした。
しかし、そこで私が
「買いだ!
買いだ!!
買いだぁ!!!」
と、言えるような『太っ腹』な人間ではありません。
小市民は小市民らしく、一度頭を冷やして出直す事にしました。
・・・・自問自答
人(自分)は何故2CVを求めるのでしょうか?
その欠点を数え上げればキリがありません。
・ 排気量が軽自動車以下なので馬力も中型2輪以下
・ いつ壊れるかわからない
・ 衝突安全性は絶望的
・ クーラーはおろかヒーターも無い(空冷だからねぇ・・・)
・ 古い並行輸入者なので部品の入手が難しそう
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・・・・etc
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まあ、大雑把な言い方をすれば
『現代の車ではない』
と、いう点に行きつきます。
最安価の軽自動車でも上記の全ての欠点を克服して、
現在に至っています。
その為、エンジン馬力などの数値の比較では2CVに勝ち目が無いのは明らかです。
にも関わらず私が2CVに魅力を感じるのは、
数字に現れない面で十分高性能な車だと思うからです。
例えば乗り心地です。
2CVの乗り心地の良さは『サスペンション』と『シート』によってもたらされています。
サスペンションはフロントのリーディングアームとリアのトレーリングアームとを関連懸架するという単純ながら、他に余り例の無い方法によって成り立っています。
それはストロークが長くガタガタ道を走ってもバスケット一杯の卵を
割らずに走る柔らかさと、田舎道を爆走してもキビキビとコントローラブルな
相反する性能を高度に両立している物なのです。
シートもまた
『まるでハンモックのような簡単な構造』
ながら、そのタッチの良さは
セル○オにも負けることは有りません。
サスもシートも2CV以上の日本車も有るかもしれませんが、それらは概して高級車であったり
高性能車で有ったりします。
しかし、それらは
『高価な車なんだから良くて当たり前』
です。
それに対して2CVは軽自動車同様の最廉価車です。廉価品は低コストで作るので安価なのは
当然ですが、性能まで低い必要はありません。
高価で高性能なものを安価にして民主化することが真のハイテクです。
衝突安全性も品質も高い方が良いに決まってますが2CVより乗り心地の良い軽自動車が
無いのもまた事実です。
例えば個性的なデザインです。
100m先に置いてあるホンダ・オデッセイとマツダ・新型MPVを見分けるのは
かなり大変でしょうが、2CVなら直ぐにわかります。
世の中には隣の家と同じ車に乗ることに、ある種の安心を感じる人もいるようですが
それでは余りにも『自分の趣味志向』が無さ過ぎます。
そうかと言って他人と同じ車を買って『改造やデコレーションで』個性を出そうとする人も
いますが、それもナンセンスです。所詮は大同小異のことでしかありません。
私はその意味で『最初から他人と違う車を選んだ方が良い』と思います。
そうでないと『一番目立つ迷彩服が欲しい』と、いったような本末転倒な自己主張に
なってしまいかねません。
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まあ、いくら2CVが良い車だと書き連ねても、わかってもらえないかも知れません。
『アバタもエクボ』と言われてもおかしくありません。
しかし、いくら考えても2CVが私の心をつかんで話さないのです。
否定しても、否定しても・・・・・ではなく、私の中に2CVを否定する要素がまったく無かったのです。
私はこの機会を逃しては次が無いかもしれないと思え、
『結婚前の最後の道楽』
として車を発注したのでした。
そして納車後にあれこれモディファイしても
給料の3ヶ月分もかからないだろう
という意味を込めて車を
『給料の3箇月分号』
と、名付ける事にしたのでした。
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