2CVのフロートレベルについて

平成16年8月3日に一部修正

私が遭遇した2CVのキャブレターは2個ともフロートレベルが規定値よりも少なく、 液面が高くなっていました。
フロートレベルの設定はアルミで出来た部品を折り曲げる事で調整する為、自然に変わってしまう事は少ないと思います。

それが あえて液面が高く 設定されているのは 低速が苦手な機械式ポンプの 性能を補う為だと思われます。

しかし、

『過ぎたるは及ばざるが如し』
で、フロートレベルで液面を高くし過ぎると、燃料が濃くなりすぎて不調の原因になります。

主な症状は
  • 高速走行時には問題は無いが、低速走行時に不調になる
  • キャブ調整でガスをいくら薄くしてもスパークプラグがかぶる
  • 等が挙げられます。


    下の例を見てください。
    (写真はキャブレターのフロート部をアップで撮影した物です)

    フロートギャップは18±1mm

    この写真ではフロートレベルが13mm位 (赤いライン) である事が分かります。
    よって現状では 規定値18mm(青いライン) より5mmも液面が高くなっている訳です。
    (当然の如く、この時も車は絶不調で、なにかにつけてエンストしていました。)

    これを規定値に調整する為にはペンチやプライヤーでアルミ製の 『ベロみたいな部分』 を曲げる必要があるのですが、なにしろアルミ製ですから 『ゆっくりと慎重に曲げましょう』 ・・・と、聖書(ヘインズ)にも書いてあります。

    フロートレベルの調整不良は渋滞や信号待ちの少ない場所をブンブン飛ばすような走行&運用パターン などでは表面化しないケースもあるかも知れません。
    しかし、たったこれだけの修正で車は嘘のように調子良くなりますので中古で買った直後などにはチェックした方が良いかもしれません。

    液面を高くしなければ運用できない場合はどこか他に問題があります。
    フロートレベル以外も確認しましょう!


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