2cv来る

一悶着あったものの、車検も無事に通過したので納車の日取りが決定しました。
平成09年1月29日木曜日です。

そのポンコツに最初に出会い、発注してからほぼ2ヶ月が経過した計算になります。
しかし、いざ当日になってしまえば、永い待ち時間も楽しい思い出となりました。

その日は平日だった為、当時はサラリーマンだった私は仕事をサボるわけにも行かず 『給料の3箇月分号』の引渡し手続きを親父に頼む事になりました。
(よって、この話は大部分が親父と兄から聞いた話です)


待ち合わせたのは足立陸運局。
Mr.Mも程なく到着したので、直ぐに手続きに移りました。

手続きと言っても、車そのものは埼玉にて車検を取得済みだったので、『名義変更』だけです。
よって書類さえ揃っていれば直ぐに終わる簡単なものはずでした。

ところがここに来て 親父が大きなミス をやらかしていた事が発覚しました。
名義変更には 『申請者である私の実印が必要』 になるのですが、あろうことか 間違った印鑑 だったのです。

後から聞いた話では、出掛けに母親から『確認したのか?』と言われたらしいですが、後の祭りです。
(その年あたりから親父の座右の銘は『まず、確実な確認』だったはずですが、 『自分で確認する癖がついていない頃』だったンでしょう・・・
親父は直ぐに母親に連絡を取ろうとしたしたのですが、そんな時に限って携帯電話を忘れて 出かけたらしく連絡がつきません。

その後、電話を繰り返してようやく母親と連絡がついたのですが、 逆算をすると時間的にギリギリです。

窓口が閉まる時間が刻一刻と近づいてきて、『今日は駄目か!?』と、諦めかけたのですが 一か八かの大博打に出ました。

なんと『印鑑は今こちらに向かっているから、それ以外の手続きを進めてくれ!!』 と、窓口の担当者に食い下がったというのです。

辛うじて印鑑は間に合い、手続きが翌日に繰り越される事なく名義変更がされたそうです。


こんなドタバタ劇があった事を知らずに仕事から帰ると、家の前にで『給料の3箇月分号』が出迎えてくれました。

[写真:最初に出会った頃の『給料の3箇月分号』]
最初に出会った頃の『給料の3箇月分号』の写真

私は両親を乗せて配達を兼ねた試乗へ出かける事にしました。
こうして、めくるめく2cvライフがスタートしたのです。

<序章:夜明け前>おわり


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