東京に台風が通過した翌日、空はどんよりとした。
その中をいつものように奥方と買い物ツアーへ出ようとしたときに些細な不具合を思い出した。
方向指示器を右に出したときと左に出したときとで点滅の早さが2倍くらい早いのだ。
これはどこかの電球が切れている証拠である。
正直に言ってそれが右側の前方だと気づいていたのだが、最近雨が多い上に連日遅くまで仕事をしていて整備どころではなかった。
しかし、思い立ったが吉日ばかりに重い腰を上げる事にした。
ところがドライバーを取り出して、ウィンカーのレンズを外した途端、中から水が『ジャーっ!』と、ばかりに流れ出した事に先ず驚いた。
電球を外して光にかざしてみたがフィラメントが切れている様子もない。
そこでソケットを覗き込んでみたら電極が完全に錆びきっているだけでなく、軽く触っただけであっさり折れてしまったのだ。
何故か入り込んだ水によって電極が浸食されたのは明らかで、通電しないのも当たり前である。